金印株式会社
取締役社長
石川 良市さん
加工わさびのパイオニアメーカーとして、人類の健康づくりと世界の食文化の向上に貢献するとともに、新規作物の苗生産や栽培、抽出などの新規事業。機能性成分の研究から「健康食品」や「化粧品」の開発にも取り組むなど、さらなる可能性を求めて積極的に事業開発を進めています。

約60年ほど前に、西洋ワサビの産地を北海道に移しました。今までは、主に契約農家さんに栽培をお願いし、私どもが買い取る形で進めていたんですが、わさびの需要が高まり原料が不足し始めたため、自ら法人を立ち上げ栽培をすることを始めるため、金印アグリ株式会社という農地所有適格法人を立ち上げました。
元々西洋わさびが自生していた地域が、斜網地区(しゃもうちく)と言われる網走町から斜里町にかけての地域でしたので、網走市に決めました。産地直結で作業をしたいということで金印わさび株式会社オホーツク工場も立ち上げました。


北海道は土地が広く、大規模事業をおこなえることが強みと考えます。北海道の方は重機を使える方が非常に多く、本州ではフォークリフトは使えてもショベルカーなどの大型重機を操縦できる方はなかなかいないんです。大規模に効率よく作業できるのはそういう方が多い北海道ならではの特徴だと思います。また農業の関係で言いますと、晴天率が非常に高いんです。日照量が多いというメリットもあります。
網走市は日本海側なので、雪の量は北海道の中でも比較的少ないんですが、それでも当然雪は積もります。社員が交代で朝4時から除雪作業に入り、社員が出社するまでに整備をするということはもう日常的なことになっています。
元々、バラのオイルをブルガリアで作られていることは知ってはいたのですが、国内では企業レベルであまり栽培されていない状況でしたので、まずは国内で栽培してみようというところから始まりました。折角バラを栽培するのであれば、希少価値の高いものにチャレンジをしようと考えまして、ブルーローズの栽培を目指しました。そこでバラの育種家の先生にお願いをして、ブルーローズの株を譲っていただけないかというお願いをしたのですが、育種家の方からブルーローズは非常にデリケートなもので、北海道という寒い地域では生育させるのは難しいとお話をいただきました。ただ、私どもはデリケートなワサビ栽培をおこなっており、その栽培のノウハウがありましので、何とか育成に成功し非常に元気なブルーローズを育てることができました。
北海道のメリットを活かした事業展開をしたく、工業分野ですと今後伸びる抽出事業や既存事業も含めて設備投資をおこないたいと考えます。後は農業分野ですが、今後温暖化で栽培できる作物も増えますし、新たなチャンスがたくさん広がってくると思います。

プロフィール紹介

金印株式会社
取締役社長
石川 良市 さん
1994年3月、静岡大学農学部を卒業。同年4月、金印株式会社
に入社。長年にわたり、加工わさび商品の商品開発業務に従事
する。2018年6月、金印グループ国内4社の常務取締役に就
任。2023年4月より、金印株式会社取締役社長に就任。現在、
金印グループ国内外7社の役員を務めるほか、日本加工わさび
協会理事、包装食品技術協会理事を兼任。