Interview

北海道の環境を活かし、
再生可能エネルギーを
新たなフェーズへ。

株式会社ユーラスエナジーホールディングス 代表取締役社長

諏訪部 哲也さん

「クリーンエネルギーの普及・拡大を通じ、地球環境保全の一翼を担う」という企業理念のもとに、世界で風力発電事業および太陽光発電事業を展開するユーラスエナジーホールディングス。1999年に国内初のプロジェクトの場として選んだ北海道のポテンシャルについて、代表取締役社長の諏訪部氏にお聞きした。

  • 本社所在地
    東京都港区虎ノ門四丁目3番13号 ヒューリック神谷町ビル7階
  • 道内所在地
    札幌支店:
    北海道札幌市中央区北三条西四丁目1番地1 日本生命札幌ビル16階
    稚内支店:
    北海道稚内市緑5丁目44番20号 合同会社道北風力総合管理棟
  • 企業サイトURL
    https://www.eurus-energy.com/
  • 事業内容
    風力および太陽光発電事業

ー事業内容について教えてください。

当社は、風力発電事業と太陽光発電事業を開発から運営まで一貫して行う企業です。30年以上にわたって国内外15の国と地域で事業を展開しており、北海道では1999年のスタートから現在までに13カ所の風力発電所と2カ所の太陽光発電所を設置し、現在も、道北地域を中心に、5件の建設中の案件があります。

ー北海道進出を考えるようになったきっかけは?

1997年に京都議定書が締結されて、日本でも再生可能エネルギーの利用を拡大する流れになり、我々も日本での活動を始めました。全国で風力発電の適地を探したところ、真っ先に北海道の苫前町が候補として挙がったことが北海道進出のきっかけです。

ー風力発電における北海道の優位性は?

我々が重視するのは、第一に風が強いこと。安定的に強い風が吹く北海道は、日本で一番安く再生エネルギーによる電力をつくることができる地域だと思っています。次のポイントとしては、スケールメリットを得られる、なだらかで広大な土地があること。我々としては、北海道が再生可能エネルギーの集積地になるべきだという考えを持っています。

ー施設の建設などでの北海道のメリットは?

風車は近くで見ると非常に大きなもので、特にブレードと呼ばれる羽根の部分は、以前でも長さ40メートル、今では70メートル近いものもあります。ブレードは分割ができませんから、現地まで運ぶのが非常に大変です。特に大きな障害物がない北海道は、風車のブレードの運送でも利点があります。

ー北海道への進出で大事にしていることは?

開発に関しては、地元の企業や自治体も非常に協力的でスムーズに進みました。我々の事業は、施設を作って終わりではなく、作ったものを20年間きちんと運営していくというものです。地域との連携は大事にしてきましたし、お互いの理解を深めながらサポート体制を築くことができました。

ー北海道の人々についての印象は?

北海道の方々は、外から来た人を受け入れてくれますね。我々のことも頭から拒絶するということもなく、ちゃんと話を聞いてくれるというところが非常にありがたかったですし、良好な関係を築くことができた大きな理由ではないかと思います。

ー人材採用の面で北海道のメリットは?

我々は全国で風力発電を展開していますが、北海道のみならず、東北などの雪深い地域が多いんですよ。日頃から寒さや積雪に慣れている北海道の人に、北海道はもちろん他の地域でも働いてもらっています。雪道でも確実に現場まで運転してくれるので、とても助かっていますね。今までに、50名以上の北海道出身者を採用しています。

ー北海道ならではの苦労はありますか?

施設の建設に関しては、冬季には積雪で工事に入れなくなるので、それを考慮したスケジュールを組まなければなりません。造った後のメンテナンスも、冬の雪山に入るためのスノーモービルも用意はしていますが、主要なメンテナンスや定期メンテナンスはできるだけ夏の間に済ませるように心掛けています。

ー注力している事業について教えてください。

風が強い地域は都市部から離れており、送電網が弱いという難点があります。そこで我々は、国の支援も受けて、9か所のウインドファームを78kmの送電線でつなぐ北海道北部送電事業を立ち上げ、出資しました。豊富町にある変電所には、3時間で720メガワットアワーの容量を誇る、日本最大、世界でもほぼ最大級の蓄電所を設置しています。これによって、安定して風力で作ったクリーンなエネルギーを札幌地域まで送ることができるようになりました。

ーこれからの北海道で果たしていきたい役割とは?

広い北海道の中で、稚内支店がある道北地方を一つのエリアと考えています。現在建設中の当社の施設だけでも600メガワットほどになりますが、さらに道北の2期事業の開発を進めているところです。我々の事業は息が長く、20年間のスパンを繰り返しながら永遠に続けていくというものです。その際に重要なのが地域との連携です。我々の事業で地域が活性化することで、本当の意味でのWin-Winの関係になれると思っています。これからも地域との共生をスローガンに北海道での事業を進めていきたいと考えています。

ー今後の展開やビジョンを教えてください。

再生可能エネルギーをさらに普及拡大させるためにも、我々はただの発電事業者で終わってしまってはいけないと考えています。新規事業として、電力の小売事業や電気をためる蓄電事業も進めています。さらに、電気を水素やアンモニアに変えてお届けするという研究も進めているところです。

Profile

株式会社ユーラスエナジーホールディングス
代表取締役社長 

諏訪部 哲也さん

1993年4月 株式会社トーメン(現豊田通商)入社
2003年4月 株式会社ユーラスエナジーホールディングス転籍 技術部
2005年12月 Eurus Energy UK Limited General Manager (英国駐在)
2012年6月 株式会社ユーラスエナジーホールディングス アジア大洋州事業部副部長
2017年3月 Eurus Energy Europe B.V. 社長(オランダ駐在)
2019年6月 株式会社ユーラスエナジーホールディングス 執行役員
2022年6月 同社 常務執行役員
2022年9月 同社 取締役/常務執行役員
2023年4月 同社 代表取締役社長/社長執行役員

PAGE TOP